苫小牧工業高等専門学校で取り組む食品加工の事例

セミナーの日時 2010年9月29日
セミナーのタイトル 苫小牧工業高等専門学校で取り組む食品加工の事例
講演者 岩波 俊介(イワナミシュンスケ)先生(苫小牧工業高等専門学校 物質工学科)
セミナーの紹介  苫小牧の特産品であるホッキ貝は、ウバ貝の一種であり、滋養強壮効果のあるタウリンや旨味成分のグルタミン酸、甘味成分のアラニンを多く含有している。またハスカップは、苫小牧勇払原野に広く生息している果実で、眼精疲労の回復作用があることが示唆されているアントシアニンやクエン酸を豊富に含有している。このように栄養面において優れた特徴を有しているにも関わらず、現在に至るまで地元におけるこれらの特産品の利用は一次産業に留まっている。そこで地元二次産業(加工分野)における活性化を図るためにも、これらの特産品が有する有効成分を考慮した基礎研究を行うことが望まれている。

 ホッキ貝に関しては有効成分としてタウリンやグルタミン酸を多く含有していることから、これらの特徴を活かすために魚醤油の製造法について検討を行った。魚醤油は独特の風味を有しており、近年では加工食品の隠し味としても利用されている。ハスカップの有効成分であるアントシアニンは、抗酸化物質として知られているポリフェノールの一種である。ポリフェノールには動脈硬化や脳梗塞などの予防効果があるといわれており、健康食品への利用が期待されることから、ハスカップに関してはワインビネガーおよび機能性維持粉末の製造法についての検討を行った。

 本研究では、地元産業を活気付ける一助として、苫小牧の特産品であるホッキ貝とハスカップを用いた製品開発を行うことを目的とした。

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