帯広畜産大学の研究シーズの紹介 ~酪農排水浄化システムの開発を中心に~

セミナーの日時 2011年5月24日
セミナーのタイトル 帯広畜産大学の研究シーズの紹介 ~酪農排水浄化システムの開発を中心に~
講演者 藤倉雄司(トウクラ ユウジ)産学官連携コーディネーター
(国立大学法人帯広畜産大学 地域連携推進センター)
セミナーの紹介  帯広畜産大学・産業技術総合研究所北海道センター・株式会社アクト・KCMエンジニアリングにより開発した、酪農排水浄化システムについて紹介致します。また、昨年度作成したシーズ集についても紹介致します。
<酪農排水浄化システムの開発>
(りそな中小企業振興財団・第23回中小企業 新技術・新製品表彰 優秀賞受賞)

酪農排水は、生乳や洗剤が混入するため難分解性の排水と言われている。特殊セラミックを開発し、排水とセラミックを接触させることで、排水を分解しやすい状態となった。さらに北海道産低品位石炭を用いて微生物担持体を製造し、微生物の力で浄化試験を行った。帯広畜産大学フィールド科学センターに実証プラントを設置し、これらの技術を組み合わせて実際に排水浄化実験を行った。これまでの酪農排水浄化システムでは、初乳や乳房炎等の廃棄乳を排水に混入できないものが多いとされてきた。本プロジェクトでは、廃棄乳を排水に混入する浄化試験を行い、20%程度混入しても浄化可能であった。また、低温時における浄化能力を検証するために、1月中旬より加温システムを止め浄化能力の検証を行った結果、水温を3.5度まで低下させたが、浄化能力は維持された。この浄化装置は、脂分の混入した排水浄化に活用できるため、食品工場等の排水処理にも応用が可能である。
<NLUシーズ集の紹介>
岩手大学大学院連合農学研究科の構成校、岩手大学、弘前大学、山形大学、帯広畜産大学のライフサイエンス分野を中心としたシーズ集を公開していますので、ご紹介いたします。

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