2022年5月14日 北海道大学
土井善晴氏による2022年度CoSTEP開講式特別プログラム「ハレとケのコミュニケーション」
料理は自然という変化をするものを取り込み、時間という流れゆく中で創りあげていく、複雑で正解がないものです。そしてそれは科学技術も同じかもしれません。コントロールできる部分は実は一握り、だからこそ社会と対話しながらその活かし方、使い方を考えていく必要があります。 日本にはハレとケ、という、特別な日と日常を分ける感覚があります。家庭料理はケの料理。このケから私たちの健康や家族のつながり、暮らしへの意識は醸成されます。著書『一汁一菜でよいという提案』の中では、飽食をせずとも心豊かに暮らせる料理について語られ、ケの料理の重要さを改めて実感できます。 本シンポジウムでは土井善晴さんをお招きして、大げさな理想に惑うことなく、日常に目を向けることで始まる持続可能な暮らし、取り組みについて語ってもらいます。そこには科学技術コミュニケーションにおけるケのコミュニケーションを考えるきっかけが詰まっています。