2022年11月20日 北海道大学
サイエンス・カフェ札幌「北海道いるか・くじら110番~鯨類研究を支えるストランディング~」
今回のテーマはイルカ・クジラ。みなさんはどのようなイメージを思い浮かべますか?人間は鯨類と長くつきあってきたにもかかわらず、鯨類についての知識は非常に限られており、謎が多いといえます。それは鯨類が水中生活のため、接点が少ないからです。一方で、鯨類は海の生態系の頂点にいます。そのため、海洋生態系の全てと関係があります。鯨類を知ることによって、海洋生態系を知ることができます。鯨類の謎に迫るために、沖で死んで海岸に漂着した鯨類の解剖調査などから個体の情報を収集、分析を行っているのが、今回のゲスト松石隆さんと松田純佳さんです。漂着した鯨類の「検死」をすることで、年齢、性別、食べたものなどがわかります。こうして鯨類などの海洋生物が陸地近くに迷い込んで座礁したり、死んで海岸に漂着する現象を「ストランディング」といいます。松石さんたちは「ストランディングネットワーク北海道(SNH)」を設立し、北海道内の鯨類ストランディング情報を収集し、調査を行っています。いったい漂着したクジラやイルカからどのようなことがわかるのでしょう。鯨類研究を支えるストランディングネットワーク北海道の活動から人間と海との関係、海洋生態系と人間の共存について考えてみませんか。