北のものづくりサポーター

北海道の産学官連携の要になる人々を紹介します

この記事の内容は取材日(2010年8月5日)時点のもので、現時点では組織構成などが変更されていることがあります。

「地球にやさしい」木材に追い風

 昭和25年、北海道で唯一の林産研究機関として設立された林産試験場。<木工のまち>旭川から道産木材の活用を推進し、企業や他の研究機関と手を携えて木の魅力を発信する。設立60周年の平成22年4月からは地方独立行政法人となり、新たなスタートをきった。

 環境問題、エコロジーへの関心が高まる今、「地球にやさしい」木材に追い風が吹いている。技術開発が進み、軽くて高強度、調湿性に優れているなどの長所を生かした有効活用が盛んな一方で、腐る、狂うなどの弱点を補う研究も成果を出し始めている。

 この追い風を肌で実感する人物が、林産試験場の企業支援部技術支援グループに所属する八鍬明弘さんだ。「人間が太古の昔から活用してきた木の可能性をもっと広げたい」と語り、道内外の企業支援に忙しい日々を送っている。

機械工学出身、木材加工の専門家に

 大学では機械工学を専攻し、民間企業で人工衛星の機械設計やプリント配線基板の開発に携わった。本州勤務に区切りをつけ、Uターンで平成2年から林産試験場勤務となり現在に至る。

「木のことは何もわかりませんでしたが、その頃は若くていろんなことをしてみたい気持ちが強かった。妻の実家が富良野なので近い旭川に住めることも魅力でした」と当時の心境を振り返る。

 転職後は製材科、機械科など異動を重ねながらさまざまな共同研究に参加した。「八鍬さんが手がけたインサイジング装置やわん曲集成材の開発は木材加工になくてはならない技術ばかり」と同僚も太鼓判を押す仕事ぶりで信頼を集め、今年はついに勤続20年。大きな節目を迎えた八鍬さんの道のりを振り返ってみよう。

木材の需要を伸ばす「改質」に挑戦

 木材には次にあげる3つの弱点がある。燃える・腐る・狂う(…次のページへ)

地方独立行政法人北海道立総合研究機構
森林研究本部 林産試験場 企業支援部 技術支援グループ主査
八鍬 明弘さん

「人間が太古の昔から活用してきた木の可能性をもっと広げたい」

旭川市

旭川市(あさひかわし)は、北海道にある市で、上川総合振興局の所在地。2000年(平成12年)4月1日に中核市に指定。北日本では仙台市に次ぐ3番目(道内では札幌市に次いで2番目)の人口を有する北日本最大の中核市であり、国際会議観光都市にも指定されている。

近年は旭川市旭山動物園の躍進によって観光客数が大幅に増加し、上期観光客数で小樽市や函館市を抜いて北海道内第2位となった。
(Wikipediaより引用)


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